No name.

酸いも甘いも知って、いるけれど、ひとと言う生き物だって知って、いるけれど、それでもやはり人間味、がない又は薄い、ひとがわたしは好きだ、そして我が身もそうでいたい。切実・願望。

わたしは生きていることを不思議におもう。なのでしぬことが特にこわくもいやだともしにたくないー!ともおもったことがない。

物語が好きだから?うつくしい世界が好きだから?だって本も映画もそのなかのひとは何かしら誰かしらしぬよね、しぬってこと受け入れているのだもの。いないはずのひとがしぬ。言葉のひとがしぬ。時々悲しいともおもう。ただの言葉なのに。けれどわたしたちは、言葉でしか接合できない。

しかしながら言葉では接合出来ない部分もあるからひとは、ひとといる。ひとの感触・温度たるや。生ぬるい、ひとの温度。あたたかい、ひとの温度。

私の好きな私がいまいない。どこにいったのかしら?探さなくっちゃ。見つけなくっちゃ。はやくつかまえなきゃ、いなくなっちゃうよ。消えて、しまうよ。

「名前っていうのは、他の人に示すためだと、おもうんだよね。」

だからわたしたちに、名前はない。

2:42 am  •  4 June 2016