君がとけてはなれない

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「『そんなのこわいよそんなの』って、どこで区切ればいいとおもう?」

と問われた、それも、いづみさんにバスのなかで–という夢を、いつだかの夏にみたことがあって、

わたしはすごい数の夢をみてきたし、これからもみてゆくのだと紛れもなく、どうしてか、確信があって、大人になると夢みなくなるんだよねえとか、言うのだろうか、わからないけれど、いまはそのこと、わからないけれど夢見る少女じゃいられない、訳はないんじゃないの、ってそんなどうでもいいことばかり考える、真夜中が朝の光に飲み込まれて消えてなくなっちゃうまえに、そんなどうでもいいことばかりが言葉になって頭を浮遊するのでした、東京の午前四時をくぐりぬけて、ああもう、冬だ–

 

青春と真夜中がとけてはなれない夢をみた

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あるいは月島雫のような夢であって、今日生まれて初めて、自分の自転車、乗りもの(わたしに免許証など存在しないので車なんて夢を遙かに過ぎた夢)を手に入れたものだから、夢のなかの時制は夏だったけれども–

 

相反するようなその二事象が、夢のなかでくっついてどうも離れない。

 

「書くことってね、一番簡単な行為だとおもうの。絵より漫画よりアニメより映画より建築より。コマもないし、絵もないし、色もぬらないし、構図も設計図もないし、カメラやケーキ型や道具もとてもない、いや、あるんだけどね、コマのように考えるし絵がくるくるまわることを書くことだけで表現しなくちゃいけないし、色も建築も映画も出てくるあらゆる何もかも、書くことだけで、記して、示す必要がある。そうおもうと一番難しい行為ともいえるね。けれどわたしは、書くことを抑えられないの。」

 

わたしが君へとけてはなれなかったように、

書くことだってそうである。

真夜中は寝るためのものだけれど、眠れない眼子をなんどもなんども嘘ついてねむれーねろーねるんだーと暗示をかけるのが正しいわけじゃない

 

どんな選択だってできるのだから、そうであれば、わたしが君へ、わたしがわたしへ、嘘のない選択をしてあげたいよ。君も、そうであってほしいよ。

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5:22 am  •  18 November 2018