跡を追って

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雨の七月、台風、大雨、強風、はだで感じるしかなく、テレビもニュースもしばらく観ていない、目の前にあなたがいればそれで良いのでした、眼前のあなたが笑って食べて喋って生きていることがわたしのニュース、速報で心に伝う、だいすきなひと、たいせつなひと、星に願わなくてもあなたがいることが祈りとなる

別々に帰ったはずなのに、同時刻に駅に着く。うしろから愛しそうな顔をして手でぽん、と触れる、そんな顔、してたっけ、ああちがうか、わたしの勘違いだ、うれしそうに、みえるだけか、とおもって雨道を歩くことにする、洗濯物びっしょびしょだよ、きのう取り込まなかったっけ、入れなかった、あーあ、とふつうに話しながら、たこやきたこやきと囁きあっていたから大型スーパーにたこやきを食べに行くことにする、一瞬雨に触れる、一瞬わたしに触れる、全ての今が密着して接合点、ああどうして、過ぎ行くの、忘れて行くの

たこやきを買って、となりのケーキがおいしそうで選び合う、フードコートでたこやき食べあって、それでも足りなくて、うどんとカレーを頼むことにする、永遠に話して食べて毎日毎日−

今日も食べ終えて、地下のスーパーでポテトチップスやコーラや家で読むマンガのお供を手にする。

家に帰って、始まるごっこ、じゃれ合って、ふざけあって、わらい合って、そうしていればなんだってよかったのでした、ベッドで別々のマンガを読んで、ポテトチップス食べて、コーラ飲んで、ねえなんかこれ、夏休みの友達の家みたいじゃん、と言って、そうだ夏だ、わたしたちは、いつも青春みたいに生きている、いい大人がと言われるかもしれないけれどわたしたちはイノセンスを持て余して大人になったのだからまだ許してください、まだとなりでこうしていさせてください、

まんま僕らだねと言ったマンガの結末、夢のような現実の現象に、互いの未来を言葉にして、その未来は交わることはないとわかっている、けれど、けれどと望んでしまう、と言って終わる、結末までもまんま私たちだね

夏の愛しさを憶えていられるのでしょうか、永くこのまま生きていたいのです、光、東京、星、土地、湯気、ずっとずっとずっとずっと永かに視えるのは−

1:28 am  •  8 July 2018