丸に楯突く

f:id:izumikubo0328:20181205172812j:image

2018年、の、わたしにはあまり記憶、というものが、残っていない。

大切なあの子と交わした約束も、

大好きなあの人と歩いた道も、

場所も時間も丸っと抜けている、とおもう。

とおもう、というのは、忘れたことさえ忘れているし、憶えることを憶えられないからで、

だから、ほんとうのところ、ほんとうに悲しくないのだった。

だって憶えていないから、その記憶が、なかったことになっているから。

言葉にされると思い出す。

あ。っと。

ほんとうに、あ、に、丸がつくような感覚で。

だからたくさんのことを書くようになったけれど、君と話したことを全て書き記すことができないのだから、憶えていないのだから、虚無感、二人の間には何もなかったかのように。

「ナイトランデヴー」という曲を聴くと思い出すことがあって、

ああこの時に、戻れたらって、

何度だって、思い出す。

 

5:48 pm  •  5 December 2018