2018-11-27から1日間の記事一覧

ぬいぐるみたちがなんだか変だよと囁いている引越しの夜

冬桜

親愛なる、あの子の名に良く似たもの いつまでも透けてまっすぐ澄んで 凛として誠実で 冬に咲く桜は一等つよく気高く美しかった

生活の線

声の音、おなじ背丈、まるでそこだけ切り取られているみたいに光ってみえた、夢でも映画でも舞台でもなく、ほんとうのいまで、その二人が言葉を読み上げる様をみていて、いつか二人が忘れても憶えてる、きっと不可逆、一回性でしかないことを思い知った土曜…

こな(砂糖)ちゃん、という名付けが未来に起こるということ、まだなにも、知らなくて、まだなにも、入っていなかった

あの頃のままで生きていたい

【カメラは愛情を可視化する装置】

たのしくて、忘れる、忘れる? 「あなたの食べてたところ、ずっと覚えてたいな、きっとあなたは忘れてしまうから、この冬に、わたしはカメラを回しています、あなたが、いなかったことにならないように」 夏から冬の、たったひとつの日々のことを、わたした…

blue memoly

prologue

1993

たった一度の25歳のまえのひを、私たちは確実に日々生きていて、たったひとりだけの、24年間があります。撮って、映して、縫って、描いて、書いて。その全てを、ここに残します。

何度も、坂道と土曜日をこえた、たった一度の、25歳になる、まえの冬

羨望のまなざし

その目は恋でも愛でも好きでも会いたいでもなく、ただのあこがれで、それと錯覚してはいけません、わたしたちはうっかりやっぱり間違えてしまうのだけれど、愛しいとおもってしまってはいけません 孤独であることが生きることと同義である、とおもっていたし…

Mounir Fatmi〈Peripheral Vision〉

home in the HOUSE

原宿から羽田までタクシーで移動することになり初めてのレインボーブリッジが一瞬で終了…揺るがない親子丼、家族バラバラの搭乗口、へろへろのなか東葛スポーツ『ハウス』。 からあげと四つ打ちラップを今か今かと待ってしまう私がいた……パタッ(終)

全てと唯一を測り合う

土曜日、朝の、京王線、「ゆき、ゆき、ゆき」男の子の話す言葉の音 日曜日、夜の、小田急線、「だいすきです、だいすきです」くるくる回る、ホームを行ったり来たりしながらわたしはあの人に言う、同等のだいすきは返ってこないけれど、微かに安堵した笑い声…

朝は来ない、この夜のこと

朝は別々、夜は隣に 月を見る人と見ない人は明確に分かれるよね、と言って、それときっと似たことなのかもしれない ホットコーヒーとホットワインを交互に飲みながら、私たちは水平線、特別にもならないままの温度を保つ、保存、保存、踊ることでしか自己保…

冬の綻び

午前四時、真夜中の散歩 あの郵便局までねと言って、 そうしなければわたしたち朝が来るまで歩き続けたかもしれない、 歩道橋で肉まんを食べたかもしれない、 深夜の会話は星に流れてきっといつかみえなくなる だからこうして残しておく必要がわたしにはあっ…

海と豆

#mamemamemame

わたしの脊髄あなたにあげる

今日の夢はバスに乗っていて、目が覚めて身支度をしてバスに乗った。歩くこともできたけれど、正夢にしてみようか、とバスに乗った。けれどその光景は夢にはならず、生身のわたしがふつうにバスに乗った、ということだけ確かだった。夢もいつか、すべて忘れ…

わたしたちの、間にあるもの

いわゆる、ふつう、の会話が存在しない人がすきだ、わたしたちの間には、そういう、ふつう、が存在しないで、そのかわり、夢と現実の間、本当と嘘の間を行ったり来たりするのだった。 今日の題は、撃つ・撃たれるであった、本物の闇金ウシジマくん、をわたし…

祈ることさわらないこと祈ること

「すごく覚えてるんだよ、名古屋に行った日さ、子供ほしいっておもうの、って聞いたら、『今の、この世界に、この世の中に、産んでいいのかなっておもうんだよね』って言ったこと。」 わたしのことはいくらでも、全てでも忘れてほしいと願うけれど、こうやっ…

5cm、ヘクトパスカル

あまりに不本意に、作っていたお弁当をひとにまるごとあげてしまった、今日の午後。今更食べれない、食べたくない、って突っ返されたお弁当、箱ごと捨てたなあ、と、おもいだす、過去になる、あの日のこと、全部のこと。完全犯罪だ!と、遠回りしながら二人…

わたしの生きがい

月の嘘

道端の花だけが私の生きがいでした、と言葉にしたとき、何人が笑っていて何人が無関心で何人が頷いたのかをわたしは知らない、けれど、今もずっと花をみている この花に気づくひとは何人 この花を愛しくおもうのは何人 同じ道を同じように歩いていても視てい…

光の調合師

1:35 am • 28 September 2017

永い光

季節の映ろいをみていて、色も音も光もそのすべてが流れていくのをみていて、それでもわたしはわたしがどこへ行ったのかどこへ行くのかわからないでいる 言語化していくことを誰も見てない、けれど誰か見ているかもしれない、このありふれて・あふれたインタ…

季節は硬直して、はっきりとした悪意を持つ

夜、隣駅までまっすぐに、歩いたああこの道って、一年前、夏の朝に歩いたと、おもいだす、あの日は胸がいっぱいで、ただ歩いていても光が射していたけれど一年後の夏のいまは、ぱったりと闇の中に隠れて、崩れて壊れて、泣いていたら夏が終わった隣駅の人々…

ふつうでいれば

もうちょっとふつうの女の子だったらわたし夏ってすきだよ、夏ってたのしいねって言ったりとか花火、したりとか花火、人ごみの中で見に行ったりとか、逸れそうになって手をつないだりだとか夏祭り行ったりとかフェス…に私たちは行かないとおもうけれどライブ…